アトモスパロディ〜ノベル11〜「ラスフェスの受難」



薄暗い一室。


ぼんやりと光るモニターの前に、一人のエルフがいた。


「・・・・・アッー!」


奇怪な雄叫びを上げたのは、
パソコンの前でゲーム用のコントローラーを握り締めたガーヴィンだった。


「うあー・・・レーザーきらーい・・・・紫もやしめぇ〜〜〜」


「あそこでコンテニュー使われるとか・・・あのレーザーだけは好きになれないお」


机にだらーんと覆い被さりながら、ガーヴィンはだるそうにゲームを閉じた。




「じゃあ次は・・・・このゲームをや ろ う か な」


次に、どこからともなくウホッという声が聞こえてくる様なアクセントで、別のゲームを開始する。

そのゲームは、ある男の子がとある理由から女装して女学院で生活するというゲームだった。


「あははは。やっぱり主人公=ヘタレは鉄の掟やね」

ガーヴィンは一笑いすると、顎に手を当てて満足したように頷く。


「しかし、このキャラ面白いなー。
うち(アトモス)にもこういうキャラがいればいいんだが・・・・
喋り方と性格が中性的で、顔も化粧栄えしそうな感じで・・・
ルフィアンの時には腹筋が切れるかと思う程酷かったけどな〜・・・
でも、可愛いってだけじゃつまらないし・・・萌えもあって・・・・うーん」


暫く難しい顔で考えていたガーヴィンだったが、


「!!!!」

まるで天啓を得たかのような顔でガタンと勢い良く立ち上がった。

「そうだよそうだよ!!!なんで今まで気付かなかったんだ。
古来よりこの方法は多く使われていたではないかっ!?」


早歩きだったガーヴィンの足は、次第に速度を上げていく。


「しかし私にできるのか?
・・・いや、やってやる!これはやらなければならないのだ!!」


バタン!


大きな音を立てて研究室の扉を開き、ハイテンションで早速作業に取り掛かる。


「ウィザードの技術と、エルフの技術の融合!
不可能を可能に!可能を実現に!私は神を超えるのだ!
くけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ


完全に己の世界に入った、危ない人と化したガーヴィンの高笑いが研究室に響く

その日、晴天にもかかわらず雷がゴロゴロと音を立てて光った。

まるで・・・何か不吉な事を予兆するかの様に。













「ん・・・・んにゅう・・・・」


ラスフェスが眼を冷ました時に感じたのは、なんとなくだるいってことだった。

昨日は深夜まで狩りをしていたし、疲れていたのは確かなのだが・・・

なんとなく体に変な違和感があった。



「風邪でも引いたのかなぁ・・・・何だか声も変だし」

少しふらふらしながら部屋を出るラスフェス。

他のメンバーの姿が無い事から、起床したのは自分が最後のようだ。



「んあ・・・おはようございます皆さん」

目を擦りながら、リビングに顔を出して仲間たちに朝の挨拶をする。



しかし・・・仲間たちからいつもの返事が返って来ない。

全員が驚いた顔で目を丸くして自分をジロジロと見つめ返してくる。

自分が何をしたというのか・・・ラスフェスにはまったく思い当たる節が無かった。







男性メンバーの部屋から出てきたのは、見知らぬ人物だった。


まだ半分眠そうに目を擦りながら、慣れた様に仲間たちに挨拶をしてくる。


だが、アトモスの仲間にこの様な人物が居た記憶は無い。


腰まで伸びた少し猫っ毛の赤い髪。

やや寝ぼけ気味だが可愛い顔立ちに、赤くて大きな瞳。

男には存在しない、服の上からでも分かる盛り上がった胸。

男性物のパジャマをダボダボに着ていて、胸にはひよこのボタン。



「・・・・・・あなた誰?」

皆を代表してセレスフィアが最初に問いかけた。








ラスフェスにとって、仲間たちが自分を見る時の驚いた視線にも戸惑ったが、
セレスフィアから発せられた一言は崩れ落ちる程のショックを受けた。


「誰って・・・酷いですよ姫・・・・うぅ。
確かに影薄いかもしれませんけど、ラスフェスですよ?」

泣きそうになりながら、少し自虐めいた苦笑を浮かべて必死に説明するものの、


「・・・・・・おぃ、誰だよ自分の女を男部屋に連れ込んだのは」

疑うどころか、聞く耳持たずに怒る伏一貴。


「え〜と・・・・ん〜と・・・???」

状況が飲み込めずに、ぐるぐると考え始めるカルリラ。


「あ、あははははー・・・」

引きつった笑みを浮かべて固まるスタパラ。


「お前がそんな趣味だったなんて・・・不甲斐ない兄を許してくれー!!!」

なにやら半狂乱になって、顔面蒼白で右往左往するラスフェル。



「・・・・・・( ゚д゚ )


「そんな顔でこっち見るなwwwww」

呆然としているリリオンと、それに突っ込むレイヴィング。







「あの、皆さん本当にどうしたんですか?」

ラスフェス本人だけが、何が何だか分からずに戸惑うばかりだった。





「・・・・・・」

暫く怪訝そうに眺めていたセレスフィアが、無言で鏡を差し出した。


「鏡・・・ですか?」

「あなたが本当にラスフェスだって言うなら、自分の姿を見てみなさい」

 セレスフィアに促されて鏡を覗き込んでみるラスフェス。




「・・・・・・・・・・?」

鏡を覗き込みながら、暫く固まる。


「・・・・・・・!・・・?」

何度覗き込んでも、鏡に映っているのはどこか自分に良く似た可愛らしい女性。


「・・・・・・・・(ぺたぺた)」

体を恐る恐る触ると、男には無い柔らかい弾力と腰のくびれ。


「・・・・・・・( ゚д゚* )

って、萌えてる場合じゃない。




「えーっと・・・・これは・・・・女性の体?」

助けを求めるように仲間たちに視線を向けると、全員が一致でこくこくと頷いた。


「私が女になってる?・・・・なんで!?どうしてぇえええええええ!!!!!


大音響で、ラスフェスの悲鳴がアジト内に響いた。











「さて・・・・とりあえず、どうしてこうなったのかな」

一同は途方に暮れるラスフェスを中心に、大広間のテーブルを囲んで会議を始めた。




「とりあえず、犯人は確実に分かるが・・・」

「ええ、一人しか居ないでしょうね」

「え?二人共犯人が分かるの?」

カルリラの問いに、リリオンと伏一貴は同時に頷いた。




「日頃から、給料を萌えやその手のアイテム購入にだけ費やし」

「薬やら変な発明やらで、毎回馬鹿な事をしでかす奴は・・・」


「「ガーヴィンしかいない!」」

そう叫ぶと、リリオン伏一貴の二人はガーヴィンの研究室へと乗り込んでいった。





十分後・・・

二人は一枚の紙を持って不満そうに戻ってきた。




「ガーヴィンは?」

スタパラの答えに、リリオンは持っていた紙をテーブルの上に広げた。



『世の中のカップルに人誅を下す任務があるのでいってきます。答えは聞いてない!』



「・・・・逃げたな」

「逃げたね」

「逃げやがった」

「逃げましたー♪」

「逃げたか・・・」

紙に書かれた文句に、一同はハァーとため息をついた。



「とりあえず、伏とリーさんとレイはガーヴィンの確保に向かって」

セレスフィアが額に手を当てながら、指示を飛ばす。


「分かった。全殺しにして確保で良いんだな?」

「それじゃ、足りないでしょ。去勢して全殺しで確保でしょ伏さん」

「レイ、それだけでは甘いですよ?HDD内を公表し、社会的に殺して綿流しで去勢で、
〔アッー〕の刑の後ひも無しバンジーして、全殺しで確保しましょう(笑顔)」

「そ、そうだね・・・リーさんのそれに任せる」

「とりあえず解除させる為に、首から上だけは生かしておくか」


「では、行きましょう!」

生かして連れて来てね・・・というセレスフィアの呟きを背後に、
3人は不適な笑みを浮かべつつ、ガーヴィン捜索へと出かけて行った。






その頃、問題のガーヴィンは友人と共に町へ繰り出していた。

「ぶつぶつぶつ・・・うお!」

「どうしたのですか?なにやら顔色が悪いようですが」

「いや・・・命とか人としての尊厳とか、後ろの貞操とか、社会的立場とか、
隠していたお宝とか・・・なんか私を取り巻く全てが危ない気がして」

「はぁ・・・何かやらかしました?」

「やらかしたといえば、やらかしたかな」



「そんなことより始めますよ!」

「おっと、さぁ・・・カップルに食いさしの赤出汁をたんと食わせてやろう」

「いくぞ〜〜〜〜!!」


忍び寄る3つの殺意に気づかないまま、
ガーヴィンはいそいそとターゲットになりそうなカップルウォッチングを始めたのだった。









「さて、3人がガーヴィンを連れて帰って来るまでどうしようかラスフェス?」

「そうですね・・・」

今にも穴に潜ってしまいたい気分のラスフェスが、セレスフィアの問いに答えようとしたまさにその時、


バタン!

大きな音を立ててアジトの玄関の扉が開いた。





「女体化プリンスの匂いを嗅ぎ付け駆けて帰還しましたー!ただいまーー!!」

勢い良く飛び込んできたのは、顔をほんのり赤くさせたアサキだった。


「ど・・・どんな匂いですかアサキさん!?」

「男の子が非日常的羞恥プレイに恥ずかしがっている匂いに決まってるでしょ。

まぁ微妙に違ったりするんだけどね〜」



「そんな匂いを嗅ぎ付けないでください(滝汗)」

「数年間、腐女子として鍛えた感性を持ってすれば、楽勝よ!」

「そんなこと聞いてません!」


「まぁ、それは置いといて・・・」

「ちょっ、話を聞いてくださいよ!」



「セレちゃま!?こんな美味しい状況でどうして何もしないのよ!」

「えぇ!?」

「どういう事?アサちゃん」

「ちょっとこっちに来て、セレちゃまリラちゃん」


アサキは、部屋の隅っこに女性陣を集めて、何やらヒソヒソと話始めた。




「だからさぁ・・・・もにゃもにゃもにゃ」

「ああ、そういうことね。・・・むふふ」

「いや、そこはもっと・・・もにゅもにゅで」

「忘れちゃいけないのが・・・・ねこみみ・・・」

「だったらいっそ・・・うへへへ」






「・・・・・(これは逃げたほうがいいですね)」

嫌な予感を察知したラスフェスは、抜き足差し足で扉に向かおうとしたが、

がしっ!

アサキに襟首を掴まれ、逃亡に失敗した。


「なんで逃げるのかなぁ〜?ラスフェスちゃぁ〜ん」

「べ、べべべ別にいいじゃないですか。ほら、狩りとか行きたいですし(冷や汗)」

「狩りよりも楽しい事しましょう〜」

「な、何ですか?遠慮しますーーーー!」

「ガーヴィンに解毒剤を作らせなきゃいけないし、その前に・・・」


ばさっ


「な、何ですか?その肩から二の腕までの布がない巫女服とか、
ネコミミと尻尾とか明らかアレなグッズたちは・・・(嫌な汗MAX)」

「ふっふっふ・・・」

「くっくっく・・・」

「ウヒヒヒヒ・・・」

「それっ、ラスフェスを剥けー!」

「いやあああああああああああ!!!


ラスフェスが女性たちに手篭めにされている頃・・・







「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」



「さて・・・次は去勢でしたっけ?」

「ああそうだな、ガーヴィン大人しくしろ!」

「してられるか!HDDの中身まで公表されて、
おまけに全部削除なんてオンドルルラギッタンディスカー!!

「とりあえず死んどく?」

「だが断る!全てのカップルに食いさしの赤出汁を食わせるまで、私は止まらない!」


「なぜラスフェスにあんなことした!」

「全ては萌えのため!(真顔)」

「だめだこいつ・・・早く何とかしないと・・・」

ガーヴィンは、リリオンの制裁にも伏一貴の脅しにもレイヴィングの追求にも屈するどころか、
羽交い絞めにされながらもゴソゴソとポケットの中を探り始めた。



「・・・俺にはこれがある!」


「な!それは・・・」

「数々の野菜とPOTとエリクサーを精密なバランスで調合し、一ヶ月の間煮込み続けた秘薬!

その効果は全ての薬の数倍!血管から摂取する事でさらに数倍の威力を発揮!」



「ガーヴィンの体が膨れていく!?」


「これが俺のぉ・・・・D(ド−ピング)C(コーン)S(スープ)だぁ!
決してコンソメではなぁい!」



 「
結構ギリギリなネーミングだぞ!」


「今ならギルタスや四竜にだって勝てる!!」

フハハハハハと高笑いするガーヴィンを目の前に、
リリオンの顔がどんどん冷めてくるのを伏一貴とレイヴィングは固唾を呑んで見守った。



「まさかこんなアフォな事で本気を出さないといけないとは・・・」

フォーススタッフ片手に、ダイアベアを召喚するリリオン。

どうやら、キレたらしい



「くっ、熊なんかに負けてたまるかぁーーー!!」


「リーさん、1%ぐらいは生かしておいてくれ」

 「0,01%も生かしておけば、まぁ解毒剤ぐらいは作れるでしょう」

「俺は何もする事ないし、後はリリオンさんと伏さんに任せるよ」

ガーヴィンとアデンの存亡をかけた(違)戦いが繰り広げられている最中、
異様な光景がアジト内で繰り広げられていた。





「ううううううううう・・・・・」

「こ・・・これは・・・・」

「なかなか・・・(ハァハァ)」

「も・・・萌え・・・ぐはっ(吐血)」

女性たちに囲まれて震えているのは、プリンセスの服に身を包んだラスフェスだった。


プリンセスの服は元々スカートが短い上に、深いスリットが入っている。

強引に女物の下着に着替えさせられたラスフェスは、
見えない様にスカートを手で伸ばし、内股で必死に座っていた。

顔を真っ赤にして涙目で上目遣いにプルプル震える姿は、腐女子には効果抜群だった。




「・・・・・・・(ハァハァハァ)」

喋る事できない程息遣いが荒く、血眼になっているアサキ。


「ら、ラスフェス・・・うっ!」

鼻血を噴出しすぎて貧血を起こす寸前のカルリラ。


「で、着心地はどう?(うへへへむふふふふ)」

一応平静を保っている様に見えるが、内心ではあらぬ妄想をしているセレスフィア

「あ・・・あの・・・元の服を返してください・・・うぅ」

「うん、それは無理」


「あうあう・・・だったらもう少し大きめの服を・・・しくしく」

「なんで?似合ってて可愛いのに〜」

「え・・・と・・・胸が・・・・きつい・・・です」

もじもじしながら必死に訴えるラスフェスに、セレスフィアがピクッと反応した。



「・・・・・・ていっ!」

むにゅっ

「うぁ!?」

「てい!てい!てい!」

むにゅ むにゅ むにゅ〜〜


「んぁ!ひめ・・・なにを・・・ひぁぁぁぁ!?」

「元は男のくせに!男のくせに!男のくせに!
何で私より胸が大きいのよ!むきぃいいいいいいいい

「そ・・・そんなのしらな・・・んにゃあ!やめてぇええええ」



「姫ずるい!じゃあ私は・・・」

「いやぁ!首筋に息かけないでぇ!・・・・はぅ」

「いやはや・・・これは・・・はむはむ・・・」

「んやぁ・・・・はぅ・・・ぁ」

セレスフィアの怒涛の攻撃と、カルリラの追い討ちに
荒い息遣いでアサキに助けを求めたラスフェスだったが・・・相手が悪かった。




「も・・・もう・・だめ・・・我慢できん!アサキまっしぐらーーー(*´д`*)

「ひぁぁぁ!何でスカートめくるんですかぁ!」

「ふっふっふ・・・それじゃぁ・・・」


「「「いただきます」」」

「いやああああああぁぁぁぁ・・・・」








ラスフェスの絶叫が響く中、アジトの外では



「・・・・・・・(前屈み)」

「ふーさん・・・・なんで前屈みなんですか?(前屈み)」

「その言葉、そっくりそのまま返すぜ・・・リーさん」



「ラスフェル・・・何してるんだ?(前屈み)」

「あれはラスフェスあれはラスフェスあれはラスフェスあれはラスフェスあれはラスフェス
あれはラスフェスあれはラスフェスあれはラスフェス・・・・(ガンガンガンガン)」



「・・・・・・・(体が軽いぜ。でも何で自分の体が透けて見えてるんだ?)」

エクトプラズムなガーヴィン以外は、気まずい雰囲気の流れる男性たちの姿があった。

ガーヴィンを捕獲して帰還してきたものの、
アジトに入るタイミングを失ってしまったリリオン、伏一貴、レイヴィング。



アジト内の空気に耐え切れなくなって、
外で木に頭を打ち付けながら煩悩と格闘していたラスフェル。






数十分後。

「はー・・・いい汗かいた」

肌をつやつやさせながら満足そうにセレスフィアが呟いた。


「久しぶりに若返った気分ねー♪」

同じく肌がつやつやしているカルリラ。


「・・・・・・(だくだくだくだく・・・)」

鼻血が致死量寸前なアサキは、悶えながら崩れ落ちている。




「ひっく・・・・えぐ・・・」

服をボロボロにされ、色々と手篭めにされたラスフェスは、
恍惚な表情の女性たちを前に泣き崩れていた。





「帰ったぞ。とりあえずこの腐りかけの生ごみを処分してくれ」

外から中の様子を伺ってタイミングを計っていた伏一貴が、
勢い良くドアを開けてガーヴィンの残骸を投げ捨てた。

「いたた・・・皆ひどいなぁ・・・・」

「生きてたのか。止めは刺したと思ったのだが・・・・」

DCSは偉大ですから!」

遠い目で語るガーヴィンの残骸を踏みつけながら、リリオンが笑顔で問う。


「それで、ラスフェスを元に戻す方法は?」

「まぁそんな顔で睨まないで下さいよ。確実に戻す方法なら三年はかかります」

「殺すっ!今すぐ殺す。首と胴体を切断してやる!!!」

ガーヴィンの言葉に、
先程まで泣いていたラスフェスが奮起しながらカトラスを握り締めて襲い掛かった。



「オーケー、とりあえず首筋に当てた刀はしまってもらおうかラスフェス。
危険だけど数時間くらいで治る方法はある・・・・どうする?」

「それは、早いほうが良いに決まってますよ」

「なるほど・・・リリオンさん、
純正培養したオリゼーとセレビシエとアルテルナータを持って来て下さいな」

「はぁ?今の技術で細菌培養が難しいのは貴方も知ってるでしょ」

「だけど、それが無いとラスフェスが戻るのは三年先ですよ?」

「くっ・・・・少し待ってて下さい!」




五分後、リリオンが研究室から三つの
POT容器を持ってきた。

「ほら、これでいいですか?」

「流石リリオンさん。ジェバンニも真っ青の仕事ぶり」

「そんな事は良いから、さっさと作って下さい」

「オーケー分かったから、心臓に五寸釘突き立てるのは止めてくれ。
じゃあ作ってくるから数時間待ってて」


ガーヴィンが研究室に篭って2時間後、


「えーっと・・・ここは60%だろ・・・で・・・・10%・・・・後は・・・・
空鍋・・・ノコギリ・・・五寸釘・・・・スコップ・・・
You are not happily very done through all eternity!』」


ドカーン!

爆音と共に扉が吹っ飛んだ後、モウモウと赤い煙が辺り一面に立ち込めた。



「上手に焼けましたー♪・・・じゃなくて・・・・ほら、出来たよ」

煙の中から這い出してきたガーヴィンの手には、
透明の液体の入ったガラス瓶が握られていた。



「これを飲めば戻るんだね・・・・んぐんぐ・・・・これは・・・ぐはっ!」

液体を一気に飲み干したラスフェスは、顔を真っ青にして倒れてしまった。

「ラスフェスに何飲ませた!」

「オーケイ。とりあえず中にびっしりと棘が生えてる棺おけを、召喚するのは止めてくれ。

解除薬だよ、後はラスフェス次第・・・かな?」



「一体どういう・・・」



ポンッ!

鼓を打つような子気味よい音が響くと同時に、ラスフェスが煙に包まれた。

煙はすぐに消え、中からは男の体に戻ったラスフェス現れた。


「ラスフェス!大丈夫か!俺の事わかるか?」


ラスフェルが大慌てで駆け寄り、声をかけるが

「・・・・・・・・・・」

ラスフェスは何故か俯いたまま、無言で縄を取り出して先に輪を作り、
それを天井に引っ掛けて、椅子に登って・・・

「って、ちょっと待て早まるなラスフェス!?」

慌てて止めに入る一同。

「放して下さい、どうか死なせて!
私はあんな事を認めない!来世からやり直します!」

「いったいどんな薬を飲ませたんですが?ガーヴィン」

リリオンの問いかけにガーヴィンは、

「精神は肉体に左右されるっていう説があるのは知ってます?
ラスフェスの体が女性になった時、少なからず女性としての人格が形成されていた。
ってケーネが言ってました」


「だから何を飲ませたんだ」


「精神を男性と女性に分け、精神に適合する体に変化する薬。

普通の人に使ったら多重人格になるから、使用はあまりお勧めできない。
分かれた精神が勝負して、女性の人格に勝ったら男性に戻る・・・んだが、
おそらく勝負で何かあったんじゃない?」

「へぇ・・・・じゃあ、もしも女性の人格が勝ったら?」


「一生女性のままだったってこと。
だから危険だって言ったでしょう?まぁ、戻ったし良かったじゃないですか」

「戻る事はできましたが・・・・元凶の貴方が何をあっさりと・・・殺す!

その後、アトモスの仲間たちは爆発した研究室の片付けと女性たちが大量に流した鼻血の掃除をし、
剣と槍と斧をガーヴィン目掛けて投げまくるラスフェスに、追加の武器をせっせと運び、
「煩悩を断ち切る」といって出家しようとしたラスフェルを説得するので、一日が慌しく過ぎていった。






数日後・・・・・


「何ですかこれはっ!ま、またやったのかー!
ガーヴィン出て来いーーー!!!」




騒動はまだまだ終わりそうに無い様です。




***後書き***

はぁー・・・・(お茶ずずー)

あ、久しぶりですね。

初めての方は、はじめまして。

前作からかなり間が開いてしまった訳ですが・・・久しぶりのパロです。
シナリオライターって偉大だなぁと思います。

筆の遅さに俺自身が泣いた!

今回、ラスフェスに女性化という新たな特殊能力が付いた訳ですか・・・
今後出てくるかどうかは分かりません。
一発で終わるかもしれませんが、楽しみにしていて下さい。

さてさて、そろそろLv50になりたいなぁと思っていますが、
時間制課金だと長時間の狩りがきっつい訳ですよ。

露店放置なんて、もっての他。


クレジットカードは作れないから、パスポート制にしようかなぁと思います。

今更ですが、こんな駄文に時間を使って頂きありがとうございました。

また機会があったら会いましょう!(ゲームで会えるか)

     2008年2月3日 ガーヴィン